【出前授業レポート】倉吉農業高校でドローン写真測量を体験!― 土木の面白さと最新技術に触れる特別授業 ―

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磯江
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第1章 なぜ“ドローン出前授業”なのか

株式会社ジーアイシーでは、地域の若い世代に土木の魅力を伝える活動の一環として、倉吉農業高校にてドローンを活用した出前授業を実施しました。今回の対象は、環境科森林・土木コースの生徒6名。

土木分野は社会インフラを支える重要な仕事でありながら、「きつい・きたない・危険」という旧来のイメージが残り、若い世代が興味を持ちにくい状況があります。しかし近年では、ドローンや3D測量・AI解析など最新技術の導入が進み、作業効率や安全性は大きく向上しています。

そこで、“実際に触れて体験してもらうことで土木のイメージを刷新したい”という思いから、この授業を企画しました。


第2章 写真測量の仕組みを学ぶ座学編

授業の前半は、ドローンによる写真測量の基礎知識を学ぶ座学からスタートしました。

  • 写真測量とは何か
  • 写真の重複(ラップ率)の意味
  • どのようにして3Dモデルが作られるか
  • 土木の現場でどのように活用されているか

資料を使いながら、身近な例を交えてわかりやすく解説しました。

生徒たちには、事前にジーアイシーが取得していた校舎と体育館のデータから生成した1/1000スケールの3Dモデルも見てもらいました。自分たちが普段通う校舎が立体的に再現される様子に、驚きと興味を示す姿が印象的でした。


第3章 3Dプリンター用データを取得する飛行計画づくり

次に、生徒たち自身にドローンの飛行計画を作成するワークに挑戦してもらいました。

  • 飛行高度はどのくらいが良いか
  • 写真の重複をどれくらい取るか
  • 飛行速度はどの程度に設定するか

座学で学んだ内容を踏まえ、自分たちで最適な値を考えながら設定していきます。

「こうすればもっと精度が上がるのでは?」という声も上がり、積極的な姿勢が非常に頼もしく感じられました。

今回の観測目的は 3Dプリンターで校舎模型を作成するためのデータ取得

“自分たちの学校が3Dプリンターで形になる”という具体的な目的があることで、学習意欲も自然と高まるようでした。


第4章 いよいよ屋外でドローン飛行実習!

説明が終わると、ついに校庭へ移動して実際にドローンを飛ばす実習へ。

作成した飛行経路をもとに、自動航行で撮影が始まると、生徒たちは真剣な眼差しでドローンの動きを追いかけていました。

自動航行が終わると、今度は手動操作の体験

普段見ることのない上空からの景色に歓声が上がり、ズームで遠くの街並みを覗いたりと、どの生徒も楽しそうに操作していました。

ドローンの操作は土木に限らず農業・防災・林業など幅広い分野に応用できるため、興味を持つきっかけとしても大きな効果があります。


第5章 “3Kのイメージ”を変えるために

土木業界には昔ながらの「3K(きつい・きたない・危険)」というイメージがつきものですが、実際には技術革新によって現場の姿は大きく変わっています。

  • ドローンで危険箇所を遠隔点検
  • 3Dモデルで迅速な設計・検証
  • 自動化技術で作業負担の軽減
  • ICT施工で高精度な管理が可能

今回の授業では、その一端を体験してもらうことで**「土木=古い仕事」という固定観念を払拭し、未来志向の技術分野であることを知ってもらう**ことを目指しました。

楽しみながら学べる体験は、将来の進路を考えるうえで重要なヒントになります。


第6章 授業を終えて ー 土木が選択肢の一つになる未来へ

今回の出前授業を通じて、ドローンや3D測量といった最先端の土木技術に触れた生徒たちが、少しでも土木に興味を持ち、将来の選択肢として考えるきっかけになれば幸いです。

地域の未来を支える技術者を育てることは、私たち企業の大切なミッションの一つ。

ジーアイシーは今後も、教育機関や地域と連携しながら、若い世代がものづくりの楽しさを実感できる機会を創出していきます。


まとめ

今回の倉吉農業高校での出前授業では、

  • 写真測量の仕組み
  • 3Dモデルの活用
  • 飛行計画づくり
  • ドローンの自動航行・手動操作など、体験中心の学びを提供しました。

生徒たちの好奇心に満ちた表情を見ることができ、私たちにとっても非常に有意義な取り組みとなりました。

今後も地域に根ざした企業として、土木の未来を担う人材育成に貢献していきます。