公共インフラの整備における新たな流れとして、新設からメンテナンス、特に修繕への注目が高まっています。補修設計では損傷図や写真を活用することがあります。発注者や地元住民への説明の時に、橋梁3Dモデルがあれば、説明が容易になると考えました。このことから、橋梁補修設計において橋梁3Dモデルが実際に利用可能かどうかを検証しました。
以下の手順によりドローンと一眼レフカメラで撮影を行い、フォトグラメトリを利用した橋梁3Dモデルを作成しました。
フォトグラメトリ(Photogrammetry)は、写真や画像を使用して物体の形状や位置を測定し、3次元モデルを生成する技術です。一般的には、複数の視点から撮影された画像を解析して、その画像から物体の形状や位置、向きなどを計測します。フォトグラメトリは、建築、土木工学、地質学、考古学、映画制作、ゲーム開発などさまざまな分野で活用されています。
まず、グーグルマップを使い、どんな形状の橋でどこにあるのか調べた。
次に、どの方向・角度から撮るのか考えた
最後に、住民の方々に迷惑が掛からないのか、飛ばすのに電柱にぶつからないのか考えた。
あいにく撮影した日は、天気は良かったが風が強くドローンを飛ばせる状況ではありませんでした。そのため、撮影方法を変更し、ドローンを飛ばさず起動した状態で、手でドローンを持ち歩きながら撮影を行う方法と、一眼レフカメラを使って撮影を行いました。
橋梁モデルは桁の形状、床版、高欄等複雑な形状が多い為、オーバーラップ・サイドラップに気を付けながら撮影を行いました。
被写体から大体2メートル程度離れた位置から撮影を行いました。
延べ撮影枚数:1,300枚
フォトグラメトリ解析の大まかな手順については、以下の通りとなります。
Metashapeを利用することで、上記ステップを効率よく進められます。写真1300枚をタイルモデル構築まで行うと約20時間程度かかります。
結果としては、写真同士がうまくくっつかなく、補修設計で使えるものではありませんでした。失敗した理由を下記にまとめてみました。
この二つがあげられます。二つとも意識すれば解決するので、次写真を撮るときは修正していきたいです。
今回ドローンを持っての写真撮影は、写真を撮る人と機体を持つ人が別々であったため、そこが難関でした。ですが、ドローンのカメラを使うことにより、座標がついてくるのは利点とおもいました。